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疾風谷の皿山…陶芸とオートバイと古伊万里と

大好きな陶芸、オートバイ、古伊万里、篆刻など  日々の生活を紹介しています。


by hayatedani

鉄瓶再生 ??

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ちょっと古い鉄瓶を買ってしまった というお話を何回か前のBlogでしました
実は これをきっかけに骨董の鉄瓶にズッポリはまってしまいました
いま手元にある鉄瓶は3つ
せっせとネットオークションをみながら、お手頃価格を探して入札しています

しかしです 最近骨董の鉄瓶が急激に値上がりしており
良いものは50万円くらいの値をつけているものもあります
いったい誰が買っているのでしょう?
噂では良い骨董の鉄瓶は、海外の業者が買いあさっており
台湾や中国の富裕層を良い上得意として商売しているとも聞き漏れます

ということで 日本の貧困層である私が買えるものなど、たかが知れます
今回買ったこの鉄瓶
見てのとおり錆だらけ
お値段たったの1300円で落札しました
こんなもの 普通の人がみたらタダの鉄くず
お金を出して買うほうがおかしいって言われそうなしろものです
でもねぇ 鉄瓶って鉄が生きていて(錆で中まで腐っていないもの)
穴やひびが入っていなければ 再生できるんですよ これ
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見てのとおり かなりの錆が全体的についています
まず この外側の錆を金ブラシで擦り取ります
かなり錆の粉がでますので、屋外での作業
ステンレスと真鋳のぶらしで、赤錆を徹底的に擦りとります
内側の錆は金ブラシは使用禁止です
プラスチックのブラシと手で優しく、はがれそうな錆を掃除します
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錆を擦り取ったら 水洗いしてさびを洗い流します
そして中に水をいれ 火にかけます
強火はだめです 鉄瓶をガス火にかけるときは 弱火で
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中には緑茶のティーバックを2ついれ、緑茶で煮出して中の錆を止めます
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ここで裏技
通常 外側の赤錆を止めるには、お茶葉を煮立っている鉄瓶の外側に
擦り付けて、黒錆をつけるというように言われています
でも こんなに赤錆だらけのくたびれた鉄瓶には
お茶葉の効用もあまり無いようです
そこで 食用油をキッチンペーパーに湿らせ
熱い鉄瓶のボディに薄く擦りこみます
これ 鉄瓶コレクターには邪道のようですが
けっこう手っ取り早く表面を綺麗に見せるには、効果的です
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右側が食用油を塗った方、左側と比べても黒光しています
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全体的に薄く食用油を塗ったあと、火にかけて表面の艶を整えます
ある程度落ち着いてきたら、表面に濃茶を布きんにつけて ぽんぽんたたきます
なかなかよい雰囲気になってきましたね
処理前の鉄瓶に比べても とってもベッピンさんになりました
あとは内部の処理をもう少し
あと4~5回お湯を沸かして錆を処理します

鉄瓶 とっても日本的な道具ですねぇ
繊細な日本的な美を感じます
でも これくらいにしないと
家にはこれ以上収納スペースはありませんから

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Commented by at 2009-01-11 18:58 x
中はお茶できれいにするのですか。そういえば、フローリングの床を掃除するときは、濡れたお茶っ葉を撒くと、ゴミがよく取れるというのを小学校のときに習った気がします。先人の知恵ですねぇ。ところで、そろそろ皿さんの陶芸の新作をアップデートして下さいな。最近はどんなものを??
Commented by hayatedani at 2009-01-11 21:21
お茶で煮出すと、お茶の成分タンニンが錆と反応して
赤錆を黒錆に変化させるそうです
また緑茶の水垢が付くことで、内部の金臭さや赤錆を
押さえ込むことになるそうでしすよ
Commented by もぐ at 2016-05-02 15:09 x
鉄瓶初心者です。古い鉄瓶を手に入れてお手入れ法を探していました。いい事を教えていただきました。ありがとうございます。
ちなみに私が鉄瓶を手に入れようと思ったのが、まさに中国人の影響なのでおかしくなって思わず書き込んでしまいました。
仕事の関係でおじゃました方が仕事の合間中、鉄瓶でお湯を沸かして烏龍茶(緑茶)をひっきりなしに飲んでいました。その鉄瓶がまさに日本製の骨董でした。日本から30個は買いました、いい鉄瓶は凄く高価ですね、これは一番おいしいお湯が出来るのを愛用しているのです、とか言っていました(^^;
向こうのお茶の作法(入れ方)も日本と全然違っておもしろかったです。
熱源は凄く小さなラジエントヒーターを使ってました。直径12cm位の黒い円筒形のスタイリッシュなもので、日本では見たことがありません。
Commented by hayatedani at 2016-05-02 20:11
もぐさん コメントありがとうございます
そうですか やはり中国の方が使っていましたか やっぱり
鉄瓶 良いですよね 日本的な美しさがありますね
中国人はお茶を飲むための道具として使っているようですが
私は鉄瓶で白湯を沸かすときの風情が好きなんです
シュンシュンという湯気の音を、松の木が風に鳴る音(松風)
に準えるなんて素敵です
BLOG記事の中で、鉄瓶の中を金ブラシで擦るのは厳禁と書きましたが
あまりひどい錆は一回金ブラシで擦り取ってから、茶葉で整えた方がよいと思います。
あとはゆっくり自分好みの鉄瓶に仕上げてください。
by hayatedani | 2009-01-11 00:41 | アンティーク・骨董 | Trackback | Comments(4)