カテゴリ:篆刻・陶印・書( 78 )

壽比金石の陶印を刻った

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今日は「壽比金石」の陶印を刻りました
明日の陶芸教室で釉薬をかけて本焼きを頼みます
なので 今日は明るいうちから部屋に籠って刻ってました

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ふつうは石に刻る篆刻
でも陶印は粘土を素焼きした印材に刻ります

当然石に比べて硬度は低く脆い
刻るときには 石に刻るときより力の入れ具合を考えながら慎重に
エイヤって刻ると ボロっと字が欠ける

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印材を刻って行くと 細かな削りかすが煙のように舞う
だから刻るときにはマスク着用

1時間半 ずーと下を向いていたので
首が痛くなってしまった

篆刻をする人は中高年が圧倒的に多い
でも 篆刻は実は中高年には肉体的に厳しい趣味

目はかすむし 集中力が続かない
指先が震えてくるし
晴れの休日に家に籠らなければならない??

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それでも刻り上がった陶印を見ると
篆書体の漢字が持つ美しさや面白さが見えてくる
この雅美感覚が解ってくるのは 年を重ねてから

若年者には解らないのである

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陶印の良いところは 意匠のデザインを自分で表現できるところ
この白い印材に どんな意匠を重ねようか
楽しみ たのしみ
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by hayatedani | 2015-02-28 22:42 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(6)

壽 比 金 石

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昨日と違って寒い日曜日でした
これって春が近づく季節にある 三寒四温というのでしょうか

こんな日は家に籠って篆刻の字入れに勤しみます

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今回印稿をおこした言葉は 壽比金石
壽(ことぶき)は金石に比す と読みます

金石とは金属や玉石のこと
寿命は堅い金石のように 永久に老い難いという喩え

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字入れ(篆刻では布字という)は出来上がりの印稿とは逆文字に描くのですが
筆のところにある字入れされた印材の向かって左の字が壽
右側には三つの字が配置されます
上から 比 金 石

この印稿の面白いところは 壽という一字を大きく画き
比金石という三つの字を合わせて一つの字体のように見せているところ
今回は字の線を赤く発色させるために 字の周りを刻って字体を浮きだたせる
朱文という手法で創ります

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今回も陶印の字入れを同時進行で作成しました
同じ文言を朱文で刻ります
陶印の意匠も決めてあります
さて うまく出来上がるでしょうか

お楽しみはこれからです

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by hayatedani | 2015-02-22 23:17 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

金彩模様の陶印

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「浮生若夢」の陶印が完成しました
紅志野の釉薬に赤と緑の紅葉を描き
その上から金彩を塗しました

これまでの記事はこちら
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この金彩模様
光にかざすとキラキラ輝いているのですが
真上から見ると どうも金彩というよりも銀やグレーのように見えなくもない
もう少し綺麗に輝いて欲しいと思うのですが

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紅志野の色合いと金彩の色合いにあまりコントラストが無いことが原因なのでしょうが
まぁ こうやって写真に撮るとそれなりに綺麗なので
これで良しとしましょう

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そして こちらの7寸皿の上絵も焼き上がりました
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上絵の具を乗せた状態では これは上手くいかないのでは?という意匠でしたが
焼き上がってみると 赤も緑もなかなか渋い色に発色していて
これはこれで 面白いデザインのお皿になったと思います

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表ののっぺりとした茶色い焼き上がりに比べ
裏は備前らしい緋色がでています
本来は表もこのような緋色が出てほしかったのですが
薪で焼く登り窯ならこのくらいはと期待していました

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このムラのある赤絵も かえって模様のように見えて面白い
器のイメージがワンランクアップした印象
これなら日常の器として愛着を持って使えそうです

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by hayatedani | 2014-12-07 23:11 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(2)

浮生若夢を刻る

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3連休初日は雨模様のスタート
晴耕雨読ではないが
私の場合は晴走雨刻の場合が多い

走はオートバイ 刻は篆刻のこと

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「浮生若夢」
浮生(ふせい)は夢の若(ごと)し

人生は夢のように定まりがなく、はかないさま。という意味

出典は唐時代 李白(春夜宴諸従弟桃園序)

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印稿から石の印材の印面に字入をします。
石に墨を塗り、筆で印稿をもとにして朱墨で左字〔逆字〕に書きます。
これを布字と言います。
鏡に印面を写しながらの作業
これがなかなか難しい
印材の大きさは6cm×6cm


そしてこれは
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印材は磁器土です
そう 陶印です

印材が石だろうが磁器土だろうが布字のしかたは同じ
墨を塗った印面に逆字で描きます

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選文は「静観」
作者は 北大路魯山人です
本歌は朱文で創られているようですが
こんな細い線を朱文で刻る自身がありません
でもって 今回は白文で挑戦です

魯山人の摸刻はこれで三作目なんですが
篆刻の決まり事がことごとく無視されていて
まるで魯山人の筆走が直に感じられるよう
こんな小さな世界にも魯山人の宇宙が広がっている

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6cmの印材は 次の篆刻教室で先生の添削を受けます
先生の手が入ると 印字がきりっと締まります
そのあとに いよいよ印材を刻ります

老眼に鞭打つ日々は続きます
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by hayatedani | 2014-11-01 22:07 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(6)

忘筌蹄 せんていをわする 陶印と篆刻

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以前より創っていた篆刻作品と陶印が完成しました
撰文は「忘筌蹄 せんていをわする」
以前の記事はコチラ
 布字をおこなう

まずは陶印から
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意匠は古伊万里の「吸坂手」をイメージしました
吸坂手とは石川県加賀市の吸坂地区で焼成されたとの説が唱えられた古伊万里
の俗称で、その地名から「吸坂」と呼ばれています。
でも 実は有田の窯跡から陶片が発掘され、後日有田産であることが
判明したのですが、呼称だけは残されました

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染付が主体である伊万里焼のなかで
このように 茶色い鉄釉を使ったものが吸坂手の特徴です
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片身には控えめに呉須で秋草模様を描きました
この控えめさがこの陶印の見どころです
大きさは3.7センチ×3.7センチほど
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そしてこちらが篆刻作品です
もちろん印材は石です
大きさは6cm×6cm
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石材印の印面に墨を塗り
その黒い印面上に字を赤く描いています(もちろん逆字で)
その黒い部分を削り、字を浮きだたせていきます
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こんなに大きな印材なのですが
最近はスタンドルーペを使わないと 印刀の細かい操作ができません
字を赤く見せる「朱文」という刻り方で刻りあげました

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完成しました
この段階では 篆刻教室の吉永先生の手が十分入っています
先生の補刀が入ると 作品がグッとartっぽくなるから不思議です
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篆刻と陶印
いよいよ陶芸と並んで 人生のライフワークになりつつあるart

人生は面白い!
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by hayatedani | 2014-08-09 22:55 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(2)

染付の朱泥入れ

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篆刻を習っている身としては 文房具はとっても身近なアイテム
昔から「文房四宝」といって 中国で文人が書斎で使用する器具のうちで
もっとも重要な「紙」「墨」「筆」「硯」の4種を例えた言葉

篆刻はハンコを創って印影を楽しむArtです
文房四宝に加えて 朱泥(朱肉)の色も重要な要素
一口に朱といっても 様々な色合いがあります
でも その朱泥入れに凝る人って 今はなかなかいないようです

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この朱泥入れは磁器に染付で作られています
染付の色から見て 作られた時代は明治から大正時代といったところでしょうか
このインクのような「青色」は江戸時代の呉須と違って 明治以降に外国からもたらされた
合成の染料
俗に「ベロ藍」と呼ばれる藍色です

秋草の描き方からいって 瀬戸で作られた磁器の朱泥入れだと思われます

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新品の傷一つない磁器の器より
さんざ人の手を渡り歩いて こなれた味わいのある古いものに
なぜかいつも心惹かれてしまいます……
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by hayatedani | 2014-07-19 21:47 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(2)

布字をおこなう

雨模様の週末
こんな日は部屋に籠って…

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先日 印稿を創った「忘筌蹄 せんていをわする 」先生に添削してもらって 完成させましたが
今日は実際に印材にその字を書き写しました
これを「布字」といいます

上に写っている印稿を 印として刻るために書き写す際には
当然逆字で書きます

篆刻をする人は 印稿を見ながら頭の中で逆さまに書いていきますが
私の場合 最近はスキャナーで取り込んだ画像を反転させて
プリントアウトした画像を見ながら書き写しています
この方法だと とてもイメージし易いのです 

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おこした印稿も 石印材に写すだけでなく
作り置きしている 陶印にも流用しています
右の小さな印材が陶印です

これだと 陶印用に印稿を新たにおこす手間が省けます
今回の意匠は もう頭の中にイメージが
お楽しみはこれからですね
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by hayatedani | 2014-06-22 19:18 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

心華独笑の陶印

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創っていた陶印が完成しました
青磁釉枝垂桜文陶印です 

撰文は 心華独笑

草木が雨露の恵みで花を咲かせるように 無明煩悩の心が仏陀の教えや修行で本然の光を放つ事
一人微笑む 心華独笑は悟りの境地

素焼きの印材に刻りこみました
もちろん逆文字で
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印材は半磁器土
呉須で枝垂れ桜を描きました
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側面は呉須を塗り込んで 指で擦ってぼかしを入れ 渦巻きを卦がきました
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この後 青磁釉をかけて本焼き
花びらには上絵で白を入れてあります
イメージは青磁釉染付枝垂桜文7寸皿です

出来上がりはこんな感じです
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青磁釉も良く溶けていて 上絵の桜花も綺麗です
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そうそう 部分的に上絵で緑の葉っぱを描いています
よーく見ると 黒で葉脈も
ほとんど見えませんが
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6月末の陶芸教室の展示会でお披露目します
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そしてこちらのカップも出来上がり
磁器土に呉須で撫子文を描きました
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釉薬はこちらも青磁釉ですが 通常は還元焼成をして あの翡翠色をだすのですが
こちらは あえて酸化焼成で焼きあげてあります
青磁釉は酸化で焼くと 生成り色の焼き上がりになります
この色に呉須の染付が映えるんではないかと考えました

いかがなもんでしょう
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by hayatedani | 2014-06-08 22:43 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

せんていをわする

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雨が続きます
今日は一日 外出せずに篆刻の印稿を創っていました

石の印材に刻る篆刻には 字の部分を刻って文字を白く見せる白文と
字の周りを刻って 文字を赤く見せる朱文があります

今回は朱文で書いてみました
撰文は 忘筌蹄 せんていをわする と読みます

筌とは魚を捕るやな
蹄と兎を捕るワナのこと

捕って目的を達してしまうと 道具のことは忘れてしまう
学び悟ってしまえば 勉強した書物のことは忘れてしまうという意味

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印材は6cm×6cm
黒い台紙に鉛筆で枠を書き
朱墨で描きました

なかなかうまく描けません
来週 篆刻教室で先生に手直しをお願いします
先生が手を入れると 文字がグッと作品らしくなります
技術の差は如何ともし難い


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by hayatedani | 2014-06-07 22:37 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(4)

書研印社篆刻展開幕!

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既報のとおり、昨日1月4日(土)より吉永隆山先生門下の社中展
書研印社篆刻展が開幕いたしました。

初日は午後13時よりオープン
会員の方のお友達や、一般の方が多数来場していただき
とても感激いたしました。

会場の雰囲気をほんの少し お知らせします。
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私の出品作品「竹柏勁心」
「霜に萎まぬ竹や柏のように 強い心」

吉永先生以下 社中の方の篆刻作品
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そして私の出品した陶印です
陶印についてはご来場いただいたお客様の関心も高く
いろいろとご質問いただき、とても有意義なひと時でした
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こちらの陶印は、印材を私が提供し、社中の皆さんに刻ってもらった後
本焼きしてお渡ししたもの。
印材の形は同じなのですが、皆さんかなり凝った彫刻が施されていて
並べてみると、とても可愛く、楽しい展示となりました。
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そしてビッグなサプライズが
私のBlogを見ていただいていた mother-of-pearlさんが会場にお越しいただきました。
短い時間ではありましたが、とても楽しくお話しすることが出来ました。
Blogをやっていてよかった!
本当にそう思えた瞬間
mother-of-pearlさん これからもよろしくお願いします。
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社中展は京急上大岡、ウイング上大岡4F ひまわりの郷にて1月8日(水)まで
ご興味のあるかたは、ぜひお出でかけください。
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by hayatedani | 2014-01-05 17:08 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(8)