カテゴリ:篆刻・陶印・書( 79 )

箱が大事

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創りためた陶印が5つ揃ったので
今日は箱を設えました

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ボックスフレームという木製のケースです
素の状態はこんな白木の枠の箱
これでは風情も何もないので、エージングを行って古色を演出

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最初に薄く解いた墨汁を擦りつけます
濃い墨液を塗ると取り返しのつかない状態になってしまうので
キッチンペーパーで少しづつ擦りこみます

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マホガニーのニスを同じくキッチンペーパーで擦りこみます
筆で塗り込むと艶が出すぎてしまうので
あくまでペーパーで擦りこんで色付けするのがコツ
半マットな状態がベストです

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次にマホガニー1色だけだと色に奥行きが出ないので
もう1色 ローズウッドのニスをさらに擦りこむと

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こんな感じ
どうですか?
新品には見えないでしょう

さっそく陶印を入れました
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1954年5月にフランスを訪れた北大路魯山人はピカソを訪問し
自分の作品を贈りました
りっぱな桐箱に入った陶芸作品を

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しかし贈られた作品ではなくて、その桐箱の木肌の滑らかさに魅了されたピカソは
桐箱を撫でまわしながら歓喜に上気したそうです

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それを見ていた魯山人は耐え難くなりピカソに怒鳴った
「箱じゃない、箱じゃない、この間抜け。私の作品は箱の中だ。」と

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陶印は4センチ角の小さな作品です
一つでは小さすぎて人に見てもらえる作品にはなりえません

でも、このようにいくつか揃えて、印影を飾って、刻った言葉を表記すると
こんなに素敵な作品になります

それには箱が大事

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魯山人の桐箱は京都の指物師、前田友斎が手掛けたものだそうです
私のアマゾンで買った箱は、ピカソを上気させるほどの出来ではありませんが
自分では十分納得できる出来だと思っています

いつかまたどこかの展示会でお披露目出来ればと思っています。
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by hayatedani | 2017-11-18 17:15 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(3)

三つ割りの陶印と「任運」の篆刻作品

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桜の古木の陶印が完成しました。
前回までの記事はコチラ
「游心」の陶印

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釉薬は黄瀬戸釉
鉄絵で古木を描き、上絵で桜花を散らしています
実は白の上絵がなかなか乗らなくて
この発色になるまで3回上絵を焼き直しました

大きさは4センチ角
もちろんルーペを駆使しての作業です

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撰文は春の季節に相応しい句を選びました
左から「恵風和揚」「草木萌動」「春山如笑」 
中心の陶印だけ朱文にしてメリハリを付けました

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左から
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右へ

右端に雅号印を赤絵で模して描き添えました
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そしてこちらは昨日出来上がった篆刻作品
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6センチ角の青田石


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撰文は「任運」
運命を任せるの意
朱文で刻りあげました
もちろん篆刻教室の吉永隆山先生の補刀がだいぶ入っていることを
申し添えますが

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素焼きを刻る陶印と違って
青田石という石{蝋石に近いのですが)に刻る篆刻は
時に固くて印刀の歯が立たない時もあります
特に最近の印材は昔に比べて質の悪い固い印材が多くなってきているとのこと

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今回の印材も、任の字を刻った部分が、結構硬くて苦労しました
固くて指にまめが出来てしまいました、先生のおかげで何とか形になりました

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陶印も5つ程出来上がりましたので
また展示用の箱を設えようと思います
お楽しみは続きます
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by hayatedani | 2017-10-15 19:19 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

「游心」の陶印

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今日は染付の陶印が焼き上がってきました
以前の記事はコチラ「刻る!描く!」


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撰文は「游心」(ゆうしん)
意味は、心を遊ばせること( 出典は荘子)

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前回の記事にも書きましたが
陶印のデザインは古伊万里の蕎麦猪口の意匠
大小の網目文を組み合わせた模様です

陶印の大きさは4センチ四方
この面積に面相筆で網目文を書き込みました
拡大鏡を使って一本一本丁寧に描きました

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オリジナルの蕎麦猪口の模様はこんな感じです
けっこういい線いってるでしょう


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そしてもう一つ(三個ですが)の陶印も本焼きが上がっていました
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前回までの記事はコチラ
陶印の絵付けは(今度は鉄絵で)


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鉄絵で桜の古木を描きました
釉薬は黄瀬戸釉です

鉄絵が釉薬に滲んで、良い感じに焼き上がりました
今日はその桜の花びらに上絵で白色を乗せました

陶印の大きさは同じく4センチ四方
桜花の花びらは拡大鏡で見ながらの作業
鉄絵で描いた花びら枠の内側に上絵を乗せました
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多分白の上絵は一回だけの焼成では上手く発色しないと思われるので
焼き上がったらもう一回白を重ねようと思います

焼き上がりが楽しみです
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by hayatedani | 2017-09-03 23:17 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

陶印の絵付けは(今度は鉄絵で)

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前回から創っている陶印
前回の記事はコチラ「刻る!描く!」


今回は三つの陶印を組み合わせて、一つの模様を描きました。
桜の古木です。

鉄絵で古木を描き、黄瀬戸釉をかけました。
焼き上がったあとに、桜の花びらを上絵の白で描く予定。
黄瀬戸釉をかけて焼成すると、鉄絵が微妙に滲むので
風情のある焼き上がりに期待です。

撰文はいずれも春の句
表の桜木模様に因んでいます。
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by hayatedani | 2017-08-16 14:23 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

刻る!描く!

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前回布字を行った陶印の印材
4つの印材を刻りあげました

真ん中の赤い字が朱文で刻った印材
出来上った時には、字は朱色に表現されます
そして残りの白く刻りあげた白文の印材
朱色の中に白く文字が表現されます

そして今日は、その中の一つに絵付けを行いました
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呉須を使った染付の絵付けです

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伊万里焼が好きな方はお解りのように、伊万里の猪口の絵付けを参考にしました

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何しろ印材が小さい(4センチ×4センチ)ので
絵付けには神経を使います
集中を切らさないように、面相筆で丁寧に描きました

実際に伊万里焼の蕎麦猪口を見ながら それらしく
いかがでしょうか
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by hayatedani | 2017-08-06 19:34 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(0)

篆刻日和

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朝から曇りがちで 時々雨粒も降ってくる
こんな天気の日は「篆刻日和」…かも

晴耕雨読の例えから言えば、私の場合は「晴走雨刻」とでも言いましょうか
晴れた日には自転車やバイクに乗りたい
雨の日は篆刻や陶印創りに勤しんで

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そんな篆刻日和に、今日は布字を行いました

印材に印稿を反転させて書くことを布字(ふじ)と言います
大きいのは6センチ角の青田石の印材
小ぶりなのは4センチ角の陶印の素焼きです

墨で黒く塗りつぶした印面に、朱墨で布字を行いました
逆字で描くのはけっこう大変
集中を切らさないように、丁寧に書きました

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青田石の選文は「任運」
運を任せるという意味

3つの陶印はいずれも「春」の句です
右から「春山如笑」「草木萌動」「恵風和暢」と書いてあります
今回の陶印は、表に3つでひとつの春の模様を描きたいと思っています
選文の意味と、印材の意匠をコラボ出来る
陶印だから出来る表現です
まだまだ先は長そうですが

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by hayatedani | 2017-07-23 20:53 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(4)

器の設え

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前回創った箸置きに 桐箱を設えました
字が下手なので、箱書きなど おこがましいのですが

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桐箱に箱書きするって、結構緊張します
何しろ一発勝負
下手でも書き損じは許されません

丁寧に書いた後は 自作の印を押して出来上がり
朱印が入ると 箱書きが締まりますね

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陶磁器の価値というのは 何で決まると思いますか?

同じ湯呑でも、有田の名門 柿右衛門の湯飲みは一客数万円
方や同じ湯呑でも100円ショップで売られているものもありますね

もちろん柿右衛門の湯飲みは プロの陶工が創った手書きの1級品
100均ショップの湯飲みは 鋳込みのプリントもの
自ずとかかっているコストが違うのですが
お茶を飲むという機能は同じです

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でも有田の柿右衛門の窯元で、庭にある柿の木を眺めながら
あれが柿右衛門が赤色を創ったもとになった柿木か?
などど蘊蓄を垂れながら、柿右衛門の湯飲みを見ると
その数万円が妥当な金額に思えてくるから面白い

要するに 陶磁器はそれを見る人に、いかに思い入れを持たせるか
それが大事なこと

それはブランド力であったり
売っているお店の雰囲気やsituation
店の展示方法や梱包の仕方等で
いかようにも違ってくる

よく町の陶器屋さんで売っているような、ワゴンに入れたり
100均ショップみたいに積み重ねて売るようでは
ありがたみも何も感じません

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どうですか 桐箱に入っているだけで高級品に見えるでしょう
大切な人への贈り物には、設えが大事なのです


そして 最近の篆刻作品をご紹介
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撰文は「無方」です
意味は「限りがない、尽きるところがない」
出典は「荘子・天運」

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左が刻った印材 右があらかじめ描いた印稿です
印稿の文字を逆字に印材に彫り込みます

そして印稿と実際の印影です
どうでしょう
なかなか上手くできません
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by hayatedani | 2017-06-24 22:18 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(2)

閑中至楽の印章と小さな家



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「閑中至楽」の篆刻作品が完成しました。
大きさは6cm×6cm
青田石の印材で刻りました
前回までの記事はコチラ
閑中至楽の篆刻



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朱文で作成した篆刻作品
「楽」の字が少し痩せすぎたきらいがありますが
私の実力では、こんなものでしょう

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久しぶりに陶印も作製しました


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同じ印稿から字を起こしたのですが
ご覧のように、石を刻った字体に比べて
だいぶのっぺりしすぎてしまい、繊細さに欠ける仕上がり
ちょっと民芸風になってしまった
字も太すぎ

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今回の陶印は磁器土で創ったのですが
素焼きした磁器土が思いのほかもろくて
字を欠けさせないように、注意深く印刀を入れたのですが
刻っていて、細かい線がなかなか彫れませんでした
そして、出来上がった際に印面を砥石で擦ったのですが
これが思った以上に擦りすぎてしまって、字が太くなってしまった
ということで、こんな仕上がりに
次回の作品制作の課題が出来ました

でも陶印自他の出来は、磁器土を使ったことで染付の発色が
なかなか素晴らしく、濃淡の呉須染付も満足できる仕上がりです

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そして、今日の陶芸教室で創ったのがコチラ

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小さな家を創りました

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器を創るには土の量が中途半端に余っているとき
ぐい呑みなどを創っていましたが
たまにはこんなモノを作ってみようかなって



還暦親父が何作ってるんだって思われているかもしれませんが
模型の家を創っているようで、これがなかなか楽しい
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今日素焼きを頼みました
上手く出来上がるかな?


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by hayatedani | 2017-02-05 16:19 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(2)

閑中至楽の篆刻

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2017年初めての投稿は篆刻作品
撰文は「閑中至楽」(かんちゅうのしらく)
意味は閑暇こそ最上の楽しみ。


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印材は6cm×6cmの青田石
文字が赤く印字される朱文で創っています
この場合、文字の外側を彫り込んで文字を浮きだたせています

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ここまでで約1時間半
手の力が無くなってきて、印刀があたる指の端には豆が出来てきた
粗々でこんな感じに彫り上がりました

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アップにすると印刀のためらい切り口が良くわかります
上手く刻るには数をこなすことが肝要ですが
なかなか ねぇ

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これから細かい修正をして、印泥をつけ、印字してみます
さらに細部の修正
先生にダメ出しをうけて、完成となります
この先生の修正でグッとかっこよくなるんですねぇ
いつものことですが
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お正月に印鑑を刻る
気分がしゃきっとなります

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by hayatedani | 2017-01-03 15:35 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(4)

游心

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今日は月に一度の篆刻教室のために吉祥寺に出かけてきました
今回先生に提出した印文がこれ
「游心」(ゆうしん)
意味は、心を遊ばせること(そのまんま)
出典は荘子です

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創った印稿と比べると こんな感じです
もちろん印材に刻るときは印稿の逆字で刻りこみます
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印泥をつけて 押印してみます
先生にかなり修正してもらいましたので
私としては割合うまく刻れた作品だと思います
サイズは6センチ×6センチ
少し大きめの印材です
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篆刻 なんとか続けています
少しは上手くなってるのかなぁ

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by hayatedani | 2016-09-10 23:58 | 篆刻・陶印・書 | Trackback | Comments(4)