カテゴリ:美術館( 41 )

大切なものは…

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GWのはじめ
5月1日と2日は会社の計画年休でお休みでした
ただでさえ混雑するGW期間中、貴重な平日の「休み」を有効活用しようと
奥様と温泉に出かけてきました

その途中に立ち寄ったのが「星の王子さまミュージアム」


作家 サンテグジュぺリの生涯と代表作「星の王子さま」をイメージした
世界で唯一のミュージアムとのこと
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彼は作家になる前は、郵便配送などのパイロットでした
このレプリカは彼が郵便飛行で実際に操縦した愛機だったようです

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頭のハゲ具合はサンテグジュペリ並みかも

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王子が世話をした「わがままな薔薇」

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お土産にマグカップを購入
どちらも星の王子様の場面が描かれています
楕円の口元も変わっていて面白い

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家に持ち帰って気が付きました
この蘭のマークは有田の「香蘭社」が作っているのですね
星の王子様と有田焼
伊万里好きの私としては、ちょっと誇らしげ
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by hayatedani | 2017-05-04 15:32 | 美術館 | Trackback(1) | Comments(0)

春のうららの千住界隈

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風は少々冷たかったのですが
日射しの温もりが感じられた土曜日
美術館を巡ってきました

まずは千住大橋の石洞美術館
古染付展の第三期です
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篆刻教室の吉永先生にいただいたチケットで
古染付を堪能してきました

古染付というのは、中国の景徳鎮でおおよそ17世紀前半(明末清初)に焼かれた磁器
面白いことに中国では全く知られていないで、そのほとんどが日本にあります
景徳鎮ではその破片すらも出土しないということで、その多くが日本の茶人の
注文品だと言われています

今回は第三期の展示ということで
染付だけでなく、天啓赤絵と言われる色絵磁器の優品も展示されており
伊万里のお手本と言われる「古染付」を存分に堪能しました


せっかく千住に来たので
少し千住大橋界隈をぶらつきました

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美術館の裏手にあった橋戸稲荷神社
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このあたりは江戸時代
上流の飯能や秩父、川越などからの物資の継場として大いに栄えたそうです
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この千住大橋で有名な話をひとつ
桜の花咲くころの元禄2年3月27日(新暦1689年5月16日)
松尾芭蕉が江戸深川にあった草庵である採荼庵を出発し隅田川を船で登り、
この千住大橋あたりで下船して矢立の一句(行く春や鳥啼魚の目は泪)を初句とし、
ここから日光街道で草加、日光へ道を取り「おくのほそみち」の紀行が始まった
そんな所縁の場所だそうです
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千住大橋の袂に石碑が立っていました



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千住大橋は江戸時代は木造の橋だったのですが
今はこのような巨大な橋梁となっています
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でも、この橋の川底には、いまでも江戸時代の木造の橋杭が残っているそうです
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千住大橋から南千住まで歩き、JRに乗って北千住へ
そこから千代田線で向かった先は

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根津美術館で開催中の古伊万里染付展
「染付誕生400年」展です
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本展は17世紀にはじまった、いわゆる初期伊万里から
19世紀までの優品伊万里や鍋島などが展示されていました

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石洞美術館で伊万里焼の先生ともいえる「古染付」と言われる中国磁器を
見てきたので、根津美術館の伊万里を見ていると
絵付けなど随分古染付の影響を受けているなと感じられました

石洞美術館のコレクションも決して根津美術館に負けているとは思わないのですが
(個人的には伊万里の見本市のような根津美術館の展示より優れていると思いましたが)
場所柄でしょうか、ガラガラだった石洞美術館にくらべて、外人さんも多く
けっこうな観覧者数にビックリしました
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お天気も良く
好きな磁器をたっぷり堪能出来て、良い休日でした
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by hayatedani | 2017-01-21 23:53 | 美術館 | Trackback | Comments(4)

オートマタを知っていますか

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昨年の話ですが、12月28日に隣町の美術館で開催されている
現代作家のオートマタ展に出かけてきました
イギリスからくり玩具展

オートマタとは、パンフレットのコピーどおり
西洋からくり人形のこと
主に木材や金属を素材に、歯車やふいごを使って手動で
人形が動きます

古くは王侯貴族の愛用品だったものですが、オートマタを創る現代作家も多く
今回の企画展はその第一人者の作品が数多く展示されています




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今回の展示は本来手動で動くオートマタを、モーターのスイッチをつけて
動く様子も見られるようにように設えたもので
そのシュールな動きに、動くアート作品として見ごたえを感じます

年が代わって1月6日に長男夫婦が孫娘をつれて我が家にやってきたおり
仕事で不在の私に代わって奥さんが、このオートマタの企画展を見せてあげたくて、連れて行きました

はたして、動くオートマタを見た孫は大はしゃぎ
ハイテンションで「つぎはこれ」「次はあれ」って
矢継ぎ早のリクエストだったそうです

大人が見ても、2歳半の子供が見ても楽しめるオートマタ展
1月の22日まで開催
アナログでシュールな動きのオートマタ
私ももう一度見に行きます

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by hayatedani | 2017-01-07 14:15 | 美術館 | Trackback | Comments(2)

小林斗盦篆刻の軌跡

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小林斗盦篆刻の軌跡という企画展に出かけてきました
たぶん篆刻に興味のない(ほとんどの人がそうでしょうが)方が聞いても
表題の言葉の読み方さえ解らないかもしれません

小林斗盦篆刻の軌跡
こばやしとあん てんこくのきせき 
と読みます

小林斗盦というのは、文化勲章まで受賞した著名な篆刻家で
今年が生誕100年ということで、東京国立博物館東洋館で
回顧展が行われています

篆刻を習っている私ですが、著名な篆刻家と呼ばれている人を
ほとんど知りません
でも小林斗盦の名前だけは知っていました
あんまり印象は良くなかったのですが

初めの一歩(魯山人篆刻考)

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上野公園の黄色く色づいた銀杏の並木道
良く晴れた休日は久しぶりです

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東博東洋館の常設展示
日本の仏像には今一つ興味が持てないのですが
こちらの仏さまは少しイスラムの匂いがします

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どちらの仏さまもとてもハンサムですね

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それで企画展はどうだったのかと言うと
これがなかなか良かったのです
小林斗盦の篆刻作品を見て廻っていると
これはいいねっていう作品がけっこうあるのです
何が良かったと聞かれると、明確に表現できない自分の浅知恵が情けないのですが
著名な篆刻家の作品を、飽きずに興味深く見て廻れる自分に
篆刻を諦めずに続けてきた力を感じます
しっかり図録も購入しました

何か訳の分からないコメントで
篆刻を習っている吉永先生に叱られそうですが
12月23日まで開催されています

さぁ 私も篆刻の宿題、仕上げなければ!

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by hayatedani | 2016-11-26 21:25 | 美術館 | Trackback | Comments(2)

土曜日は千住大橋へ

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篆刻教室の吉永先生に美術館のチケットをいただいた
企画展の出し物は「古染付」
さすがに私の嗜好をよ~く解ってくださっている
雨の土曜日
千住大橋の石洞美術館へ出かけてきました

ところで千住大橋ってどこ?初めて行くんだけれど
(日暮里から京成線に乗り換えて、3つ目の駅でした)

石洞美術館は千住金属工業という会社の本社ビルにあります
千住金属工業の元社長さんの佐藤千壽氏の収集したコレクションがもとになっているそうです
「古染付」の本格的な展示を見るのは初めてなので、とても楽しみです

「古染付」とは中国、明代末期に景徳鎮窯で焼かれた染め付け磁器
日本の茶人からの注文品も多く産出したそうです
景徳鎮窯といえば官窯で有名ですが、古染付は民窯で焼かれた磁器
作風は自由で、釉薬の乗りも口縁には虫食いと呼ばれる釉薬の抜けがあります
その自由度や不完全さが日本の茶人に好まれた所以
魯山人も古染付の写しを多く創っています

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古染付傘絵茶碗 中国明時代17世紀

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古染付蟹童子図袋形掛花入れ 中国明時代17世紀

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古染付三馬図手鉢 中国明時代17世紀
織部焼きの手鉢に似ていますね
日本の茶人が注文したことが良く解ります



千住大橋から日暮里に戻り、山手線で有楽町へ
出光美術館で開催中の「東洋・日本陶磁の至宝」展へ
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開館50周年記念ということで、中国、日本の一級品の陶磁器のオンパレード
景徳鎮で焼かれた(こちらは官窯)献上用の染付磁器から
京焼の乾山や野々村仁清、古九谷、鍋島や柿右衛門
茶陶の井戸茶碗から板谷波山まで

何しろいろいろな図録で見たことのある有名な器が、これでもかというくらいに登場します

実はこの企画展 明日25日までなのですが
昨日会社の同僚から「金券ショップで200円でチケット売ってますよ」って聞いて
会社の帰りにしっかり購入したものなのです

200円で東洋陶磁器の超1級品がこれだけ見られるって
ちょっとこちらが申し訳ない気持ちになってしまいました

でも、どちらが私の琴線に触れたかというと
見に来ていた人は少なかったのですが、やはり「古染付」だったのかなぁって思います
私が心酔する魯山人の染付や伊万里染付の、ある意味お手本となった染付磁器
日本からの注文品だけあって、中国で焼かれたのにとても日本的な焼き物です

石洞美術館の「古染付展」
第3期が来年の1月から始まりますが
なんだか年内にもう一回出かけそうな そんな気持ちです
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by hayatedani | 2016-09-24 22:36 | 美術館 | Trackback | Comments(4)

Art Scape ×4

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好天が続いています
お天気が良いと気持ちも晴れやかになりますね

今日は前から気になっていた美術館の企画展に出かけてきました
始めに三井記念美術館の「和食の天才 北大路魯山人の美」です
JR神田駅から日本橋方面に歩いていくと、千疋屋が入っている三井本館7階にあります

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魯山人の企画展はいくつか見ていますが、作品は言わずもがな素晴らしいもの
今回の展示は、図録でしか見たことのなかった名品が揃っていて
島根の足立美術館や京都近代美術館
はたまた銀座九兵衛所蔵の織部の俎板皿などが目白押し
入口から出口まで四回ほど行ったり来たりして、魯山人作品を堪能しました。

器の口縁のひねり具合を見ていると、魯山人先生の手の動きが感じられました
先生の息吹が感じ取れる、大満足の企画展でした
(多分 もう一回行く予定)

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神田から地下鉄に乗って外苑前へ
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青空の下、外苑前にある伊藤忠 青山アートスクエアーへ
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「モールトン展~素晴らしき小径車の世界~」です

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自転車好きの中では有名なモールトンBicycle
自動車のMINI(今のBMWが造っているものではない初代の)のサスペンションを設計したことでも有名な
Alex Moulton博士が創った小径高圧タイヤを装着した自転車です


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ちょっと見は、その辺で走っている小型自転車のようですが
この形を最初に英国で創ったのがモールトンです

今でも英国で手作りされている高品質のモールトン
ビンテージモデルから最新モデルまでが展示されています

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モールトン博士の貴重なメモや、歴代レコードモデルの実物が展示されていて
モールトンファンには待望の展示会だと思います

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外苑前から新緑の綺麗な青山墓地を抜けて、次の根津美術館へ
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根津美術館では「歌をまとう絵の系譜」国宝「燕子花図屏風」です
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和歌にちなんだ書画や、実際に和歌を絵画の一部に書き込んだ作品の展示会です
映画の「ちはやふる」下の句を見た後なので、和歌にちょっと興味が出てきたところ。
今回の展示には、展示ケースのガラスに由来の和歌が記されていて
その意味を理解しながらの書画鑑賞だったので、けっこう楽しめました。
何より尾形光琳先生の「燕子花図屏風」はすばらしかった。


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根津美術館を出て青山通りを渋谷方面へ歩きました。
途中の青山スパイラルホールで、器なんかを冷やかしながら
渋谷から井の頭線で神泉へ

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最後は戸栗美術館へ
「古伊万里 染付の美展」です
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もう何度戸栗美術館へ出かけたのでしょうか
この美術館はいつ来ても入館者が少なくて、落ち着いて展示物が見れます
見事な古伊万里の染付作品の前に居座って、しばし器を創った300年前の陶工と話も出来ます
そんな落ち着いた空間が大好きな美術館です。

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今回の根津と戸栗は招待券を頂いていましたので費用はかかっていません。
モールトン展は入場無料、魯山人展だけはお金を払って鑑賞しました。
天気が良かったので美術館のはしごも苦になりませんでした。

美術館って良いですね
地下鉄で若冲展の図録をもった女性が前に座っていました。
なんだかとっても素敵に見えました。
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by hayatedani | 2016-05-07 21:06 | 美術館 | Trackback | Comments(6)

村上隆スーパーフラットコレクション

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収集癖があるのは女よりも男の方が圧倒的に多い これ絶対!
かく言う私もその一人
骨董からバイクから自転車から
家中に無くてもよい品物があふれている

アーティスト 村上隆もどうやらかなりの重篤患者のようである
雨の土曜日 横浜美術館で開催中の
村上隆スーパーフラットコレクション」展を見に行った

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どうやら村上さん 私と好みがかなり一致しているようなのですが
しかし 指をくわえて妄想しているだけのわたしと違って
財力にものを言わせて、本当に好きなものを現実に自分のものとしている姿に圧倒されました

入口に鎮座しているのは、北大路魯山人旧蔵の瀬戸焼の狛犬
とっかかりから好奇心をわし掴み

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左は魯山人旧蔵の呼継ぎの志野茶碗と白隠の書
魯山人先生をリスペクトする私にとって
この茶碗を見ていると、魯山人が茶を嗜んだ息吹が感じられる

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北大路魯山人作 銀彩四方皿と織部釉角皿
どちらも いかにも魯山人を代表するような味のある器です

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魯山人作の濡額「高遠」
惚れ惚れするような刻跡ですね

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絵瀬戸の花入れ
鉄絵で交差文を勢いよく描いています

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戦中に薪不足で窯が焚けない時の作品でしょうか
蒔絵の日月碗
これもまた魯山人の代表作ですね

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19世紀イギリスのスリップウエアのパイ皿
柳宗悦、浜田庄司ら民芸派の人たちに多大な影響を与えた陶器
素晴らしいコレクションです

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器がいっぱい
この辺の景色を見ると、我が家の一角に似ていなくもない
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世界的なポップアーティスト奈良美智の作品の部屋

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この睨み付けるような眼をした女の子
見たことあるでしょう
写真ではありません
当然オリジナルの奈良美智の作品です

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天才アラーキーの写真作品
亡くなられた奥さんとのショット
これも有名な写真です
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何しろ膨大なコレクションですので
ここに紹介しきれなかった名品もかなりなもの
でも 財力にモノを言わせて有名どころを集めまくったという「いやらしさ」
がみじんも感じられなかったことが、このコレクターのすごいところです

和ものや西洋もの
骨董や現代アートなど、ジャンルは違っていても、好みに一貫性があります
いやいや 圧倒されました村上隆

あまりの展示品の多さからか、図録が出来上がっていなかったことが残念ですが
なんと定価3600円とのこと
当然 ……買いませんでした


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by hayatedani | 2016-03-19 23:17 | 美術館 | Trackback | Comments(8)

雨の日は美術館へ(上野で兵馬俑展)

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昨日の23日
貰っていた美術館の招待券の期限が一斉に最終日をむかえ
一気にまとめて出かけてきました

天候はあいにくの曇り空
午後からは雨が降りだしてきて
お出かけ日和とは決して言えませんでしたが
美術館へ出かけるのに お天気は関係ない

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始めは東京国立博物館で開催中の「始皇帝と大兵馬俑」展
会期は2月21日までだったのですが、いただいた招待券は23日までの限定招待券でした
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有名な兵馬俑 
様々なメディアに取り上げられていますが
あまり興味があったわけではありません
私の悪い癖ですが そんな先入観で展示を見たのですが
それはそれは素晴らしい展示でした

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展示物は写真撮影禁止だったので、この写真の兵馬俑は記念撮影コーナーにあるレプリカです
レプリカでも結構な迫力ですが
実は本物はもっと緻密で細部まで凝った作りのテラコッタなんです

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一体一体違った人物像は 基本的に陶土を素焼きした像なのですが
何しろ細部の造形が細かい
私が驚いたのは、兵士の穿いている靴底に 今のスニーカーの底のようなドット模様が付けられていたこと
素焼きの像をここまで作りこむ必要があるとは思えませんが
何しろ展示されていた兵馬俑すべてに 一切の手抜きが見られません
これ、中国では何千体あるのか解りませんが、始皇帝の権力を見せつけられた気がします

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そしてもうひとつ感激したのが 発掘された青銅器の数々
青銅製の鐘や重さを統一させるための分銅
その青銅器に彫り込まれた篆書です
篆刻をかじっている身としては、秦の始皇帝が漢字を統一したことは知っていましたが
いつも篆刻で使っている「小篆」と呼ばれる字体で文書が彫り込まれた道具類を真直に見て
本物の持つ迫力を感じました
篆刻教室では「作品」として見栄えのする漢字を描いていますが
ここにある小篆体で書かれている漢字は、生活の道具としての漢字の姿をしています
いつもお稽古している小篆体の字は 確かに使われていたんだと思うと
ちょっと ぐっときてしまいます

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そしてご存知?漫画キングダムの登場人物も会場に


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上野を出て二番目に向かったのは根津美術館
JR原宿駅で降りて 表参道をぶらぶらしながら青山へ
原宿駅前にあった歩道橋が 綺麗さっぱり撤去されているのにびっくりしました

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根津美術館の出し物は「物語を描く」と題された絵巻物
源氏物語や平家物語 伊勢物語などを題材とした絵画作品展です
はっきり言って あまり興味の対象外なので、館内をざ~とみて
30分で館外へ


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次は松濤にある戸栗美術館 「柿右衛門・古伊万里金襴手」展です

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こういっちゃなんですが、戸栗美術館の柿右衛門の展示物も
大部見慣れた感が否めません
でも さすがに盛期柿右衛門は綺麗ですね
日本のお宝だと思います

最後は同じ松濤にある渋谷区立松濤美術館
お題は「最初の人間国宝 石黒宗谷麿のすべて」
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入り口で写真を撮っていたら 出てきたオジサンが「良かったですよ~」って
声をかけてきました
これは期待が持てると さっそく鑑賞しましたが…

陶芸は技術が勝っているとか 世の中で認められているとかで判断するというより
好きか嫌いか なんだと思いますが
私はこの方の作品は人間国宝としてはどうなんでしょうと思いましたね

作品が稚拙です(と私は思いました)
魯山人崇拝者の私は、第1回目の人間国宝選定時に 富本憲吉、濱田庄司、荒川豊三と
そしてこの方が選ばれた理由が解りません
北大路魯山人が第1回目に選出されなかった(選出されても受けなかったと思いますが)
ことは、魯山人のプライドを少しばかり傷つけたと思います。

そんなこんなで 一日に4つの美術館を巡ってきましたが
ちょっと疲れました
でも兵馬俑展は見る価値 大だと思います
篆刻を勉強している人はぜひ!
漢字を統一した秦の始皇帝の強大な権力を
身をもって体験できる良い機会だと思います。
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by hayatedani | 2015-12-25 00:14 | 美術館 | Trackback | Comments(0)

あーとみゅーじぃ~あむ

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美術館に行きたいなぁって 仕事の最中でも時々思ってしまう
陶磁器か工芸関係の企画展がお気に入りなのですが

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陶芸教室で美術館のフリーチケットを3枚もらいました
これまで週末は用事があって なかなか行けなかったのですが
今週は連休なので 3館まとめて出かけてきました

まずは六本木のサントリー美術館
出し物は京焼の大家 尾形乾山です
しかし「乾山 見参」とはまったくお粗末なコピーですね
尾形先生が聞いたら怒りますよ きっと 

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六本木ミッドタウンは夏の設え
涼しげな風鈴と色彩豊かなtextile
風に揺れて涼しげでした

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事前にNHKの日曜美術館で放映した乾山展でしっかり勉強して
10時10分にはミッドタウンに着きました

最終日まであと3日ということか
それともTVの放映があったからか
結構な入場者にちょっとびっくり
展示品の前には行列ができていた
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はたして展示は素晴らしいもので
京焼きらしい柔らかな胎土に描かれた 乾山や兄である尾形光琳とのコラボ作品など
見ごたえは十分でした

しかしこのポスターの杯台の高台に描かれた「乾山」のサインのなんと伸びやかなこと
ブランド化を意識したプロダクトマネージャー的な感覚を感じました


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そして2館目は青山の根津美術館
こちらの出し物は「江戸のダンディズム」
日本刀や印籠、根付などの江戸時代の男の「持ち物」に焦点を当てた展示
なんでも最近ネットゲームで日本刀を擬人化したゲームが流行っていて
若い女子など いままでこの手の展示には姿も見られなかった人に大人気なのだとか

場所柄 外人(西洋人)の男性と日本人の女性のカップルが目についた
青山は中国人の家族が結構ウロウロしていたのですが
このような展示の美術館には興味がないらしい

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ポールマッカートニーのお嬢さんのブティックがありました
ほかのブランドの店には興味はないが
ビートルズ好きとしてはこのお店にはちょっと入ってみたかった
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246沿いを渋谷まで歩く
いつものファーマーズマーケットを覗いてみた
実はここで何か買ったためしなし
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最後は松濤の戸栗美術館
古九谷展です
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戸栗美術館は一時期伊万里にもっとはまっていた時に
年間パスポートを買っていたほどでした
企画が変わっても何が展示されているかが だいたい読めてしまうので
いつもあんまり期待していないのですが

でも いつもこんな気持ちで出かけても「つまらなかった」ということはないのです
何しろ今日行った3館中 一番空いている
だから展示品の前に居座って眺めていることも十分可能
静かな館内で古の陶工と語り合える そんな美術館です
サントリー美術館は混んでいて 乾山先生と語り合える
なぁんて環境ではありませんでしたから
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松濤からの帰りは雨に降られました
でも ちっとも気にならなかった
何かとっても気持ちが豊かになった気がする

美術館ってよいところですね
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by hayatedani | 2015-07-18 23:55 | 美術館 | Trackback | Comments(2)

仁阿弥道八…これより職人芸始まる

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通っている陶芸教室で 六本木のサントリー美術館で開催されている
仁阿弥道八の展覧会の招待券をいただいた

この企画展 前から注目はしていたのですが
なかなか東京の田舎にある自宅から六本木に出かけるには
かなりのモチベーションが必要

このパンフレットのイメージが少し良くないと思うんです
メインには寿老人、猫や猿の置物を持ってくるって
これじゃぁ 色物中心の造形作家みたいな印象を持ってしまう

ということで、多分いかなかったであろう企画展
でも 招待券があるとなると話は別
昨日 会社の帰りに出かけてきました

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私の悪い癖 先入観を持ってしまうと途端に興味を無くす
晩年の河井寛次郎の訳のわからないオブジェのように
このような造形作品には ほとほと興味がわかない
こんな悪癖で随分新しい知識を得る機会を失った

でも 食わず嫌いは実際の展示物を見て一瞬でイメージを払拭される
やっぱり名を残す陶人は只者ではない

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私の愛してやまない魯山人先生は
仁阿弥道八をして「これより職人芸はじまる。名人」と記している
芸術家とは言わずに「職人」としているのは いかにも魯山人らしい

でも これらの道八の作品を見ていると
魯山人も自分の作品を創るうえで、当然道八や木米の作品を参考にしていることが良くわかる
魯山人の雲錦手も良いが、道八のそれもまた素晴らしい
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色絵桜透文深鉢 江戸時代19世紀


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色絵桜楓文深鉢 江戸時代19世紀



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錆絵雪竹文手鉢 江戸時代19世紀

美術館の企画展
お金を払って見に行っても なかなか「これはすごい」という展示会に巡り合うのは難しい
招待券で見た仁阿弥道八の企画展
ただで見たから言うのではなくて 素直に素晴らしかった
これは もう一度見に行くかもしれません
その時には また陶芸教室で招待券を頂こう

その時まで 残っていたら良いのだが
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by hayatedani | 2014-12-27 12:42 | 美術館 | Trackback | Comments(5)