色絵柴垣紅梅桜花文蓋茶碗
2018年 03月 17日
江戸時代中期 1700年代の色絵蓋茶碗です
薄手のちょっと深みのある器形
江戸時代中期の伊万里焼の良い表情をしています
ちょうど柿右衛門様式から古伊万里様式に変容する時期の意匠です
白磁は乳白の濁し手ではなく、伊万里の少し青みのかかった磁胎
濃淡の呉須で水のながれを表わし
赤絵で繊細な柴垣を描いています
木の幹部をグレイかかった紫の顔料で塗り込んでいるのが、この様式の特徴
葉っぱも濃い緑と紫で表しています
器の半分に桜花を
その半分に紅梅が丁寧に描かれ
所々に金彩で花びらを描いて、意匠に華やかさを演出しています
見込みには菊の模様でしょうか
二重罫線で囲まれた菊花が丁寧に絵付けされています
いまから250年程前に有田で創られた蓋茶碗
今の時期にピッタリの意匠ですね
いよいよ日本中がお花の季節を迎えます
250年前の同じ季節に思いを馳せて