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成田屋!

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江戸後期古伊万里の海老図6寸皿です
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今にも飛び跳ねそうなダイナミックな伊勢海老が描かれています
面白いのは右側に描かれている模様
これ 何だか解りますか?

コレ歌舞伎役者の屋号なんです
三つの升が重なった模様「三升」
三升の屋号を使っているのは成田屋市川家
海老が描かれているということは 「市川えび…」ですよね
このお皿 市川海老蔵を表現しているんですね

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古伊万里といってもこのお皿、有田で作られたのではなくて
有田近郊の塩田町で作られた志田焼きです
温泉で有名な嬉野市にあった志田焼きは廃窯となりましたが
現在資料館が作られています
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高台の中に焼成時に落ち込みを防ぐためにつけた目跡が三つ残っています
志田焼きの陶土は有田ほど白くないので、表面に白化粧土を塗っているのが特徴
裏を見ると綺麗に化粧土が乗っているのが解ります

そしてこちらの鉢
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いつも自転車で1時間ほどぶらぶら走るコースの途中にある骨董店
その店の入り口にあった傷物コーナーで見つけた器です

時代は江戸時代後期
直径17センチ、高さ6センチ程の鉢
日常使い出来そうな器形に思わず手に取りました
良く古伊万里を日常の器として使ってます なぁんていう人が雑誌に登場しますが
貧乏性の私はトテモとても
でも傷物なら思う存分使えるというもの

何しろこの伊万里
ワンコイン(正確には消費税込みで540円)の値段でしたから

傷は口縁に7ミリほどのほつれがあるだけ
ニューなど無く、ほつれを直せば日常使いの古伊万里になります
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さっそく人工漆でほつれを埋めました
このあと金箔か銀箔でも設えましょうか

裏は青磁釉です
絵柄を見ると、伊万里の中でも波佐見焼系の器だと思います
深みもあって使いやすい器
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でも少なくとも150年前の手作業のアンティークの器が
傷があると言えワンコインで売っているということに
ちょっと複雑な心境です
日本はスゴイ!

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by hayatedani | 2017-10-21 21:27 | 古伊万里 | Trackback | Comments(6)
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Commented by at 2017-10-22 22:18 x
古伊万里というのは値段じゃないのですね。540円とはお安い!海老蔵を表現した器は、エビがちょっと不気味ですね~。食事用にはちょっと…ですかね(笑)
Commented by tutti at 2017-10-23 19:01 x
呉須で描かれているエビは見事ですね。濃淡といい、市川のエビの洒落っけといい、昔の人のセンスの良さ!
ほつれとは、少し欠けている事をいいますか?
Commented by hayatedani at 2017-10-23 23:50
※さん
伊万里の名品はやはりお高いんです
磁器は骨董も現代の磁器も傷があると致命傷
なんですね
でも540円は安かった
器も古色があってグッドでした
Commented by hayatedani at 2017-10-23 23:55
tutti-さん
この少々漫画チックな絵付けが志田焼きの特徴なんです
有田で作られた伊万里と全く違う作風
このゆるキャラ風が志田焼きの絵付けの魅力です
窯業地は近接しているのですが、こんなに作風が違うって
面白いですね
Commented by mother-of-pearl at 2017-10-25 12:07
成田屋!!......なるほど〜〜。勉強になりました。

素敵な一枚をワンコインで見つけ出す疾風谷さんの審美眼が凄い!
金継ぎを施された姿を拝見するのを楽しみにお待ちしています(^_^)
Commented by hayatedani at 2017-10-25 21:53
mother-of-pearl さん こんばんは
この海老皿は良く知られた図柄なんですが
他に歌舞伎を題材とした古伊万里を知りません
何故市川海老蔵なのか?
それだけ人気があったということなんでしょうか?
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