村上隆スーパーフラットコレクション
2016年 03月 19日
収集癖があるのは女よりも男の方が圧倒的に多い これ絶対!
かく言う私もその一人
骨董からバイクから自転車から
家中に無くてもよい品物があふれている
アーティスト 村上隆もどうやらかなりの重篤患者のようである
雨の土曜日 横浜美術館で開催中の
「村上隆スーパーフラットコレクション」展を見に行った
どうやら村上さん 私と好みがかなり一致しているようなのですが
しかし 指をくわえて妄想しているだけのわたしと違って
財力にものを言わせて、本当に好きなものを現実に自分のものとしている姿に圧倒されました
入口に鎮座しているのは、北大路魯山人旧蔵の瀬戸焼の狛犬
とっかかりから好奇心をわし掴み
左は魯山人旧蔵の呼継ぎの志野茶碗と白隠の書
魯山人先生をリスペクトする私にとって
この茶碗を見ていると、魯山人が茶を嗜んだ息吹が感じられる
北大路魯山人作 銀彩四方皿と織部釉角皿
どちらも いかにも魯山人を代表するような味のある器です
魯山人作の濡額「高遠」
惚れ惚れするような刻跡ですね
絵瀬戸の花入れ
鉄絵で交差文を勢いよく描いています
戦中に薪不足で窯が焚けない時の作品でしょうか
蒔絵の日月碗
これもまた魯山人の代表作ですね
19世紀イギリスのスリップウエアのパイ皿
柳宗悦、浜田庄司ら民芸派の人たちに多大な影響を与えた陶器
素晴らしいコレクションです
器がいっぱい
この辺の景色を見ると、我が家の一角に似ていなくもない
世界的なポップアーティスト奈良美智の作品の部屋
この睨み付けるような眼をした女の子
見たことあるでしょう
写真ではありません
当然オリジナルの奈良美智の作品です
天才アラーキーの写真作品
亡くなられた奥さんとのショット
これも有名な写真です
何しろ膨大なコレクションですので
ここに紹介しきれなかった名品もかなりなもの
でも 財力にモノを言わせて有名どころを集めまくったという「いやらしさ」
がみじんも感じられなかったことが、このコレクターのすごいところです
和ものや西洋もの
骨董や現代アートなど、ジャンルは違っていても、好みに一貫性があります
いやいや 圧倒されました村上隆
あまりの展示品の多さからか、図録が出来上がっていなかったことが残念ですが
なんと定価3600円とのこと
当然 ……買いませんでした
自分はいつも夢ばかり見ていますが(笑)
私も村上隆の「五百羅漢図展」と「村上隆スーパーフラットコレクション」を見てきました。村上隆の作品のスケールが大きいだけでなく何層にも刷り重ねられた色彩感と密度。羅漢たち異形の霊獣たちは昔の五百羅漢的なものからアニメ的なイメージも入り交じり、膨大な視覚情報の嵐に圧倒されました。画結局何を描きたかったのかはわかりませんでしたが、巨大な画面から伝わってくるオーラに私の五感が共鳴してきて、画家の意図が分らなくてもアート鑑賞を楽しめる、まさに現代アートとはそんなものだと村上隆の作品を見て感じました。そのような斬新な発想が、スーパーフラットコレクションに展示されていた日本文化に属するものから全く異質のアニメキャラや日常のごく平凡なものなどから発しているというのは、村上隆の貪欲ともいえる展開力と連想力にきいんしているのでないかと思うと、やはり村上隆は現代の巨人だと改めて感じました。
画家の意図を理解するアートから五感で感ずるアートに変革した、美術史に巨大な足跡を残した巨匠画家についてレポートしてみました。現代絵画やアートを理解する上でご参考になると思いますので、ぜひ覗いてみてください。
私が村上隆のコレクションを見て感じたのは
村上さんは現代の魯山人になりたいんじゃないかなぁっ
て思いました
魯山人は北鎌倉の星岡窯に古陶磁参考館なるものを建て
日本古陶磁の1級品ばかりを資金がなくても買いあさり
この参考館に展示していました
その散財は星岡茶寮の経営を棄損するほどのものとなったそうです
でも、そのコレクションは人に見せるためのものではなく
あくまで自分の作陶のためのインスピレーションの源泉としての収集品。その結果創作された魯山人作品の評価はご存知の通りです。
村上作品を評論するほどの見識は持ちあわせていませんが
このコレクションを見て、彼の作品の偉大さが少しわかったような気がします。
この人は日本画専攻から、現代アートに進んだ人でしたよね。奈良美智の部屋入ってみたいです。
本当にスーパーなコレクションなんです
でも、藍染めのボロ雑巾なんかも展示してあって
村上さんにとっては金額の大小は関係ないのかも
そんなことで、フラットなコレクションなんでしょうね
自分の好きなものを集める、好きなものに囲まれる、収集したコレクションをみんなに見てもらい、喜んでもらう。
自分もみんなも幸せですよね。
とはいっても普通の人ではできないことですよね。
今回の企画展、入場料は1500円で
図録は3600円とのこと
村上隆さん 今回の企画展でどのくらいの収入になるのか
解りませんが、これがまたコレクションに充てられると思うと
ちょっと複雑です
でもコレクションは素晴らしい
お互いwinwin なのかなぁ