人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

疾風谷の皿山…陶芸とオートバイと古伊万里と

大好きな陶芸、オートバイ、古伊万里、篆刻など  日々の生活を紹介しています。


by hayatedani

龍文堂の鉄瓶

龍文堂の鉄瓶_f0126896_22473962.jpg

本当に人間の物欲は止まるところを知りません
他人事のように言いますが
マイブームの鉄瓶の数が少しずつではありますが
着々と増えつつあります
本当に良いものは、財政的にもなかなか手が出せませんが
日々 鉄瓶の鉄味を摩りながら、悦にいっております
(はっきりいって ほとんど病気です)

龍文堂の鉄瓶_f0126896_2355557.jpg

さて 最近手に入れたのが写真の2点
一つは古伊万里の蓋茶碗
図柄は稲束と鶴?鷺?の模様
器の形態は 広東椀といわれる江戸後期の椀形です
古伊万里といえば佐賀県有田で江戸時代につくられた磁器の器です
私が福岡に住んでいたころ、有田に向かう道中で まさにこのような風景を
よく目にしました
稲刈りをしている傍で 何羽かの白鷺がこぼれたお米を啄ばんでいました
200年前の佐賀でも同じような風景を陶工たちは目にしていたのですね

龍文堂の鉄瓶_f0126896_238442.jpg

さて お隣の黒々とした鉄瓶のご紹介
現在 鉄瓶といえば 東北岩手の 南部鉄瓶が有名ですが
昭和の始めごろまで、鉄瓶は関西でも作られていたのです
特に京都でつくられた鉄瓶は 煎茶や茶道のために作られたものが多く
生活の道具として作られた南部鉄瓶とは出生が違うのです
蓋や取っ手は南部鉄瓶が鉄でできているのに対して、京都や関西で作られたものは
真鋳で作られ、取っ手には金飾りがつけられています
良いものは胴体の部分に象嵌が施され(象嵌の鉄瓶で有名なものが、滋賀の亀文堂です。
今ではコレクターズアイテムとしてお値段も桁が違います)
まさに京文化の一つのアイテムとして存在していました。
龍文堂の鉄瓶_f0126896_23181086.jpg

龍文堂の鉄瓶_f0126896_23302350.jpg

その中でも有名なものが京都の龍文堂でつくられた鉄瓶です。
私が買えるものですから、値段はたいしたことは無いのですが
家の中でも、その存在感はなかなかのもの。
鉉は一見 ただの鉄棒を加工しているように見えますが、実は平らな鉄板を丸めて中を中空にしています。袋鉉(ふくろづる)といいます。
鉄瓶との付根の細さを見てください。
この袋鉉(ふくろづる)、鉄瓶を沸かしていても あまり熱くならない優れものです。
昔の職人の手技には 本当に頭が下がります
龍文堂の鉄瓶_f0126896_2335364.jpg


ところで 鉄瓶 いったい何個集めたのかというと
これを含めて まだ6個です 
まだまだ と言いたいところですが
うちの奥さんの堪忍袋が切れないうちに
このくらいにいたします
じつは もう半分切れてます……。
Commented by マダム at 2009-02-02 12:47 x
7個集めて毎日違うのを使えばよろしいかと・・・

奥様の心中お察し申し上げます。
Commented by tutti- at 2009-02-02 12:53 x
6個とは!いつの間にやらです。
昔の職人さんの仕事はすごいですね。作品一つ一つに愛情や気迫を感じます。
Commented at 2009-02-03 08:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by hayatedani at 2009-02-04 23:49
マダムさん
そうですねぇ その手がありましたねぇ
ということは あと一つや二つ 集めても
言い訳がたつ ということですねって 違うだろうっ!
良きアドバイス 感謝します
Commented by hayatedani at 2009-02-04 23:51
tuttiさん 
最近は焼物より 鉄瓶に眼がいってしますのです
集めるアイテムが変わった というより増えたというべきか
とにかく 病状が重くなったことだけはたしかです
Commented by hayatedani at 2009-02-04 23:54
たか さん
おひさです お元気ですか?
お祝いのお言葉 感謝します
この鉄瓶 わかってくれるのは たかさんだけか
さすがにクリエーターの眼は違う!
Commented by くらいけ at 2009-02-08 23:23 x
鉄瓶で沸かしたお湯で淹れたお茶は美味しいですよね。
興味はあれど深みにはまってしまいそうなそで見て見ぬふりしてます。
Commented by hayatedani at 2009-02-09 21:06
くらいけさん
私も実はそうでした
一個手に入れたら、あとは伊万里と同じ
違う形のものが気になって気になって
もう 見て見ぬふりは出来そうもありません
Commented by げんじぼたる at 2011-04-24 13:15 x
龍文堂 の鉄瓶が自宅にもあります 祖父が戦時中骨董品を集めていたもので 大きさは直径25センチ、高さは取っても含めると約37センチ周囲に龍の彫刻があります。龍文堂きはち作 とのことですが私には値打ちが分かりません 鑑定をしていただく方 お願いします。
Commented by hayatedani at 2011-04-24 14:56
げんじぼたるさん
鉄瓶、本当に日本的な工芸品ですよね。
最近は中国で、お茶をのむ時に日本製の鉄瓶が大評判何だそうです。
そのうち、良い鉄瓶は日本から無くなってしまうかもしれません。
大切にしたいですね。
by hayatedani | 2009-02-01 23:41 | アンティーク・骨董 | Trackback | Comments(10)